福岡県朝倉市にある「朝倉の重連水車群」の中でも最も有名な「菱野三連水車」をご紹介します。
朝倉のシンボルでもあるゴットンゴットンと響く「三連水車」は寛永2(1662)、筑後地方を襲った干ばつにより生活の窮乏から脱出するために筑後川の水を引き入れるべく、井堰や堀川をつくり新田を開拓。しかし、一部では堀川より土地が高く水が引けず、約220年前自動回転式の重連水車を開発、設置されたことが始まりとされ「日本最古の実働する重連水車」となっています。
現在では6月中旬から10月中旬にかけ朝倉地方に「菱野三連水車」、「三島二連水車」、「久重二連水車」が実働しており35haの農地を潤しています。平成2年には「堀川用水」と共に国の史跡に指定され日本の「疎水百選」にも選ばれています。
九州支部・帯刀康弘さん提供)