大分県の北部に位置する「国東半島」は一帯が「六郷(ろくごう)満山(まんざん)」と云われる神仏習合の山岳仏教文化が根付いたところで、山間のいたるところに寺院、石塔などが残されています。
「六郷満山」とは、国東半島にある六つの郷に根付いた独特の仏教文化で現存する中でも「富貴寺(国宝)」、「真木大堂(国重要文化財))」、「熊野磨崖仏(国重要文化財)」等のように見事な文化財から、名もない石塔、野仏など国東半島一帯に点在する全ての寺院、石塔などを総称して「六郷満山」と呼んでいます。また国東半島一帯は「仏の里」とも呼ばれています。
「熊野磨崖仏」もそのひとつで、豊後高田市田染平野地区の田原山の麓に位置する
「熊野山胎蔵寺」から石段を登りきった山頂の「熊野神社」までの途中に突如として現れる巨大石仏です。
平安時代後期の作と云われ巨岩壁に左に「不動明王(8m)」、右に「大日如来(6.7m)」が彫られています。
「磨崖仏」としては日本最古、最大級の「磨崖仏」と云われ国の重要文化財および国の史跡にも指定されています。
提供・九州支部