札幌時計台

札幌時計台は明治11年、札幌農学校の演武場として建てられ、135周年を迎えました。札幌時計台は旧北海道庁舎(赤レンガ)と共に札幌の観光スポットですが、周りをビルに囲まれ存在感が薄い様です。
しかし、一世紀以上も前に作られた機械式時計がほぼ当時のままで正時毎に鐘を鳴らし続けており、その鐘の音はいまだに力強いものです。普段は見慣れた時計台で特別な興味はないのですが、先日新聞の時計台特集記事で、時計台の動力源の重りが箱に入った石だと知ってちょっとした驚きを覚えました。しかも、その石は市内を流れる豊平川でとったものと知り、当時のシンプルさに新鮮さを感じました。
この時計は米国ハワード社製の振り子時計で、時計針の進みと鐘を打つ槌の動力はワイヤーで繋がった重り(石)です。この重りはそれぞれ50kgと150kgですが、これを週2回巻き上げています。この巻き上げと日々の整備を過去70年間近所の時計屋さんが親子2代で続けてきており、しかもボランティアの時期もあったようです。
さすがに国の重要文化財だけあって、長い歴史の中でいろいろな話題が潜んでいるようです。
 提供:伊場正能さん(北海道支部)